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屋外の防犯カメラは、雨・紫外線・粉じん・塩害・雷サージなど過酷な環境にさらされます。正しい機種選定と設置、そして運用保守まで一貫して設計すれば、画質劣化や故障を抑え、トータルコストを最小化できます。本稿では“長持ち”に直結する実務ポイントを解説します。
屋外は最低でもIP66/67の防塵防水、対破壊にはIK10を目安に。動作温度(例:−30~+50℃)と湿度条件を必ず確認。逆光に強いWDR、夜間はIR照明やカラー低照度対応を。塩害地は防錆コートやステンレス外装を選ぶと安心。電源はPoEが扱いやすく、TVS内蔵やサージ保護対応だと雷対策に有利。ファーム更新・保守体制、3~5年保証などサポート条件も寿命に効きます。
直射日光と雨だれを避け、庇下や北向き配置を基本に。ブラケットはステンレスや防錆品、アンカー部は防水処理。配線は防水コネクタ+自己融着テープで二重シール、必ず“ドリップループ”を作って浸水を防止。露出配管はPF管や金属管で保護し、屋外から屋内に入る箇所へ避雷器を。画角は3~4m高・出入口や動線に対し斜め45°を目安に揺れにくく固定します。
半年~年1回の点検で、レンズの汚れ・クモの巣・緩み・浸水跡をチェック。清掃は柔らかい布と中性洗剤、コートを傷めない方法で。結露が出やすい環境は乾燥剤やヒーター内蔵機を活用。ファーム更新と時刻同期を徹底し、録画はNAS+カメラ内SDの二重化でリスク低減。設置時の角度写真・IP台帳・配線経路を記録しておくとトラブル対応が速くなります。
“長持ち”の鍵は〈スペック×設置×運用〉の三位一体。環境に合う機種を選び、正しく取り付け、点検で性能を保つ――この基本を守れば、屋外でも安定稼働が実現します。現場条件に合わせた最適提案や雷・塩害対策の設計もお任せください。